製品情報
マット加工-
サンドブラスト方式によるフィルム表面処理加工技術
主な用途 | 主な機能 | 加工方法 |
---|---|---|
|
| 打つ‐投射
|
サンドブラスト加工(マット加工)は、プラスチックフィルムに微細な砂を投射し(打ちつけ)、表面に凹凸をつける加工技術です。
凹凸形状になった表面は梨地状(艶消し)になり反射率が軽減します。また、表面積も大きくなりプラスチックフィルムに多くの機能を付与する加工技術です。
特に練り込みマットフィルムやコーティングマットフィルムでは表現が困難な、微細な鱗(うろこ)片状の凹凸をフィルムに付与することが可能で、環境への負荷も少ないケミカルフリーな加工方法です。
サンドマット SEM写真 500倍
練り込みマット SEM写真 500倍
コーティングマット SEM写真 500倍
加工方式
ショットブラスト(遠心式ブラスト)で回転するインペラーから研磨材をブレードに供給し遠心力で投射します。
圧縮空気を用いたエアーブラスト(サンドブラスト)とは異なり、多量の研磨材を投射することが出来き加工範囲の調整が可能です。
サンドマット工程フロー
加工フィルムの実績
設備・規格
厚み (μm) | 幅 (mm) | 最大巻径 (mm) | |
---|---|---|---|
原材料 | 16~350 | 500~1550 | 650 |
素材
PET、OPP、PI 、各種樹脂フィルム(ロール形状のフィルム)
※PMMAやPCなど裂けやすい基材は、裏張りがあれば加工対応可能です。
特性
タイプA | タイプD | タイプS | クリアベース | |
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PET厚み (μm) | 50 | 50 | 50 | 50 |
60度光沢値(%) | 5.4 | 11.3 | 24.6 | 152.7 |
表面粗さ(μm) | 0.62 | 0.43 | 0.36 | 0.03 |
表面粗さ(μm) | 6.56 | 5.09 | 4.45 | 0.44 |
濡れ張力(mN/m) | 58以上 | 58以上 | 58以上 | 38~40 |
全光線透過率 | 92.2 | 93.5 | 91.4 | 90.0 |
拡散光透過率 | 78.5 | 71.2 | 54.6 | 7.0 |
平行線透過率 | 13.7 | 22.2 | 36.8 | 83.0 |
ヘイズ値 | 76.0 | 76.2 | 59.7 | 20.0 |
動摩擦係数 (平均値) | 0.36 | 0.35 | 0.41 | 0.40 |
静摩擦係数 (平均値) | 0.47 | 0.45 | 0.62 | 0.50 |
※記載値は実測値であり保証値ではありません。
電子顕微鏡拡大写真/チャート紙
電子顕微鏡拡大写真 | 表面粗さ | |
---|---|---|
タイプA | ||
タイプD | ||
タイプS | ||
クリアー |
※サイズ:縦x横=0.2µmx0.4µm
主な用途と機能(効果)
ラベル・加飾フィルム等
建材・電子部材製造工程紙・工業用セパレーター等、用途
主な機能(効果) | 転写箔・意匠転写・艶消し・形状転写・目隠し効果 |
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サンドマット形状を被転写面に意匠として付与出来ます。
印刷・ラミネート 用途
主な機能(効果) | 密着(接着)の向上 |
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サンドマット形状の凹凸により密着面積を広げます。
ブロッキング防止 用途
主な機能(効果) | ブロッキング防止・摩擦軽減 |
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サンドマットの凹凸形状が点接触となり、素材同士の密着を防ぎます。
採用事例
各種工程紙・転写 |
ラベル基材 |
携帯部品の製造工程紙 |
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サンドブラスト加工(サンドマット)およびヘアライン加工は、弊社の独自の機械設計のもと生み出される表面処理技術で、工業用ラベル、プロセス基材用フィルム、加飾用フィルムとして電子機器、自動車、家電、建材、包装材に至るまで幅広い分野でご採用頂いております。
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